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名曲紹介

:ハイドン

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第26曲目 交響曲第44番

第26曲目は、ハイドンの「交響曲第44番」です。完成は1772年。Sturm und Drang期の作品と言われています。

Franz Joseph Haydn
生年月日 1732/3/31

ではこの素晴らしい曲をお聴きください。

この交響曲は「Mourning Symphony」などとも呼ばれ、哀悼や悲しみを表現しているとも言われていますが、悲嘆に沈んでいるだけの退屈な音楽ではなく、美しく、そしてドラマティックです。

シュトゥルム・ウント・ドラングといえば、ゲーテやシラーの文学作品が有名ですが、クラシック音楽においては、躍動するリズムやダイナミクスの変化、音に流動性を与えるシンコペーションを特徴としています。強弱記号のページにも書きましたが、ダイナミクスに関する作曲家の意図などは、スコアのみでは完全には見えてきませんから、簡単そうに思える古典期の小編成による交響曲も、実際は指揮や演奏難易度が結構高いのです。

作曲面を言いますと、グルックの序曲など、数々の古典作品(の適所)に挿入されているシンコペーションは、楽曲に生命を吹き込む隠し味と言えるでしょう。古典期の曲を聴く時はぜひ探してみてください。深掘りしていくと、演奏家としても作曲家としても、感性が研ぎ澄まされていくと思います。

美しいアダージョット明けの第4楽章は、storm and stress(嵐と緊張)の名にふさわしい素晴らしいフィナーレです。
演奏はDetroit Symphony Orchestraでしたが、ダイナミクスが甘く、恐る恐る演奏している感がありますね。その分フォルテのパートがやかましく響いてしまっているようです。ぜひあなたが指揮者となり、ハイドンの名曲を再現してみてください。

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