現状タブレットは多種多様な機種が各社から発売されていますが、主な解像度は以下の通りです。1280 x 800pxあたりが中心とみなしても良いでしょうが、元データは大きければ大きいほど良いです。
Kindle | 600×800 |
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Kindle Paperwhite | 758×1,024 |
Kindle Voyage | 1,080×1,440 |
Fire HD 6 Fire HD 7 |
1280 x 800 |
Fire HDX 7 | 1920 x 1200 |
Fire HDX 8.9 | 2560 x 1600 |
iPad Ratina | 2,048 x 1,536 |
iPhone 6 | 1,334 x 750 |
iPhone 6 Plus | 1,920 x 1,080 |
iPad2,iPad mini初代 |
1024 x 768 |
上記数値に加えて端末ごとにdensityという値が設定されていますのでiPhoneとKindleの実際の見た目を上記データ通りに捉えると間違いなのですが、あまり専門的な知識は必要ありません。
たとえば、本文中に無印Kindleの600pxを意識して固定の画像を作成した場合は各端末により以下のような"見た目上の差"が生じます。
さらに小さな文字を足すと、Fire HDX8.9での表示は以下のようなイメージになります。これでは厳しいですね。「解像度が高い端末は切り捨ててしまえ」と考えてもamazonに出版を却下される可能性もありますし、見た目も悪いので大きめのサイズの画像を用意するのが賢明でしょう。
上のようなサイズでもタブレットによっては、ピンチアウト拡大も可能なので完全な不可ではありませんが、今後を意識するなら画像の多くをベクターデータで作成するのが賢明です。わたしなら上記のような画像は作り直します。
iBook(アップル社の提供する電子書籍)はKindleに比べると専門書などは弱い印象がありますので、iPadなどにKindleアプリを入れて読んでいるユーザーも多いはずです。ですから解像度はなるべく意識して、軽くアクセントになるようなイラストも少し大きめに書いてみてはいかがでしょうか。上記の端末(Fire HD、Fire HDX、Fire HDX8.9)はKindle Previewerで確認できますので、とくに1枚画像はHDX8.9まで対応できるような大きさで作ってください。
裏を返せば、大きな画像を作っても無印のKindleで読めないということも起こりえます。無印のKindleは小説など文字のみのコンテンツに特化した端末だと思いますので、解像度のみならず実際のディスプレイ領域(インチ数)も小さいです。画像やテーブルデータを多用される方はぜひ思いやりをもってカスタマイズしてください。
綺麗な絵が表紙に使われていたら印象がよくなりますね。もちろん前述のように活字だけでも構いませんが、表紙の推奨サイズなども確認しておきましょう。
ファイルサイズ | 50MB以下 |
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推奨解像度 | 短辺を625ピクセル以上、長辺を1,000ピクセル以上。 画像の品質を最高にする場合は、長辺を 2,560 ピクセルにする |
縦横比 | 8:5 (1:1.6) |
2560ピクセルというのは、同社タブレットシリーズで最高の解像度をほこるFire HDX 8.9(解像度2560x1600)に合わせたものでしょう。引き伸ばし無く(HDXでも)綺麗に表示してくれるということです。5:8という比は目の錯覚も手伝って随分縦(横)に長い感じですね。
推奨サイズの一例:クリックすると実際のサイズの画像が表示されます。ダウンロードしてご自由にお使いください。
以下は私の出版物です。2560pxサイズで作成しても、検索などで表示されるのは最大でも以下のような大きさになりますので、タイトル文字はゴシック体で大きく書き(下の表紙絵ですと元サイズは280pxほどの大きさです)、副題なども何とか認識できるような大きさにするのが理想です。
表紙の参考例(Amazonアソシエイトで一番大きな画像を指定した場合)
タブレットの書庫では度々この表紙を目にすることになりますので、綺麗に表示されているだけで気分が違うでしょうし「この作者さんの電子書籍を揃えよう」と思って頂けるかもしれません。なお、表紙画像は販売後にも変更することが出来ます。