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楽器と演奏

:クラシックの編成楽器

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時代と楽器と演奏家

楽器は音楽の成立に不可欠な要素です。演奏家からすれば生計を立てるために技を磨き、作曲家からすれば構成素材をよりよく仕上げていくために、楽器の特徴やメカニズムを学ばなくてはなりません。名士の名士たる所以は、五線譜という枠を超えていくような魂に響く音にこそあると思いますが、それこそ、楽器のチューニング(様々な意味合いで)には相応のこだわりを持っていることでしょうし、音を知る彼らは作曲家としても名士であることが多いと思います。

このセクションのメインはクラシック音楽の編成楽器の紹介になりますが、わたしたちが楽しむ音楽は様々です。とりわけ現代はモーツアルトやベートーベンのような純音楽を楽しむ人ばかりではありませんし、地域や時代により、マイナーな楽器・楽曲にも大きな魅力があることでしょう。それらを少しずつ、出来る限り広範囲なジャンルに目を向け、サンプル曲と合わせて紹介していきたいと思います。

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クラシックと主な楽器

古典派の時代は基音から3度ごとに音を2回重ねる三和音が重用され、現在も音楽の基礎として盤石ですが、たとえば6つの弦からなるギターをジャラーンと弾けば、当然ですが6つの音が重なった和音になります。これは幾分かの濁りをもたらしますので、他のパートもある程度の派手さを要求されます。やはりそれ単体で美しく、他のパートとも溶け込みやすい、クラシック音楽の楽器群は編曲上の大きなアドバンテージとなることでしょう。

弦楽四重奏曲の編成に使われるヴァイオリンヴィオラチェロは各自が非常に溶け込み合いますし、美しく旋律を奏でるだけでなく、オーケストラ全体を支える太い和音の機能も担います。機動性は欠けますがコントラバスも感情表現や雰囲気の醸成において、上記の弦楽器のアシスト役を担ってくれるでしょう。

フルートオーボエクラリネットといった木管楽器はやわらかさが特徴で、情緒の安定をもたらします。バスーン(ファゴット)は名前のごとく低音部をしっかりと支え、やや音勢の足りない木管楽器に迫力を加えてくれます。

ヴァイオリンが神の楽器なら、渡る世間のプリンスはトランペットだそうですが、なるほどトランペットは濁りの中にあっても、その濁りを吸収しながら、さらに美しさや気高さ、精神の高揚をもたらしてくれます。ホルンは繊細で溶け込みやすく、トロンボーンは勇壮な中にも体温を感じさせてくれます。テューバは、オーケストラに躯体の大きさ通りの迫力を加えてくれますが、決して機械的ではなく、一音ごとの苦しそうなヴィヴラートが有機的にサウンドと私たちのこころを繋いでくれます。

ピアノは他のどの楽器よりも美しく自然に和音を響かせ、ハープパイプオルガンは荘厳さを、ティンパニシンバルも有効に用いれば楽曲に勢いや格式をもたらしてくれるかもしれません。音楽という芸術は構成を磨き上げることにあります。そのために大きな力を貸してくれるのが素晴らしき楽器たちなのですから、しっかりと個性を知りご機嫌をとっていかなくてはならないのです。

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