曲中、各々の音はその強弱により、曲の持つ印象をより強いものとします。ここでは音の強弱に関する記号や用語を見ていきましょう。
PPP ピアニッシシモ |
できるだけ弱く |
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PP ピアニッシモ |
ごく弱く molto P p assai |
P ピアノ |
弱く |
mp メゾ ピアノ |
やや弱く poco p |
mf メゾ フォルテ |
やや強く poco f |
f フォルテ |
強く |
ff フォルティッシモ |
ごく強く molto f f assai |
fff フォルティッシシモ |
できるだけ強く |
fp フォルテピアノ |
強くそのあとすぐ弱く |
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いろいろと指示されるのですが、結局はdolce cantabile(やさしく歌うように)などの曲想を表す標語に頼るところが大きかったり、わりとあいまいなところもあります。作曲者に確認するのが一番なのですが、クラシックの場合は現役の方の曲よりはそうでない場合のほうが多いので、バランスよく演奏するように各自が気をつけるようにというのが一番大切でしょう。
刻々と変化する音の表情は、楽曲の感動を一層増してくれます。ダイナミクスに関する作曲家の意図はフォルテとピアノだけでは表現しきれませんので、補足説明する記号も用意されています。
演奏するパートにデュナーミクに関する記号を見つけても、すぐに鵜呑みにせず自分なりに考えることも大切です。古典期の楽曲のスコアなどは作曲者本人のものではなかったりと、あてにならないこともありますので、特に指揮者の方は感性が試されます。(上図はスフォルツァンド)
crescendo クレシェンド |
増して |
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decrescendo ディクレシェンド |
(増した後で)減って |
diminuendo ディミヌエンド |
減って |
poco a poco | だんだんと poco a poco cresc. すこしずつ強く |
poco ポコ |
すこし、やや poco p やや弱く poco f やや強く |
più ピウ |
今までより(弱く、強く) più f 今までより強く più p 今までより弱く |
meno メーノ |
今までより(弱く、強く) meno f 今までより弱く meno p 今までより強く |
accento アッチェント |
(強めの)アクセント |
fz、sf、sfz フォルツァート スフォルツァート スフォルツァンド |
突然強いアクセントをつけて |
rf、rinf、rfz リンフォルツァンド |
急に強く、特に強く |
fzp、sfp | 強いアクセントを付けたあとで、すぐ弱く |
たびたび組み合わせて使われる、速度に関する用語や曲想に関する用語も覚えるようにしましょう。