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Cubase講座

:操作解説-ステップアップ-

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共通フォーマットのOMF形式から学ぶ

書籍やマニュアルなどを閲覧する時に、広く用いられているファイル形式をご存知でしょうか。そうです「PDF」ファイルですね。パソコンを購入し、そのパソコンで音楽を楽しもうと考えるまでの人ならご存知だと思います。それでは、3Dソフトウェアが扱う「collada」という共通のファイル形式をご存知の方はいますでしょうか。知っている人の数はグ~ンと少数になると思います。collada形式は知らなくても全く問題ありませんが、どのジャンルにも、ある程度の汎用性を有した共通のファイル形式が存在していて、異なるソフトウェア間でデータのやり取りが出来るようになっている、ということを認識していくとある種の強みにもなると思います。

音楽ソフトの世界には共通のフォーマットは存在するのでしょうか。「MIDIファイル!」と多くの人は答えるかもしれません。もちろんそれでも正解です。Cubaseからは一般にSMFと呼ばれる、スタンダードMIDIファイルの書き出し・読み込みが可能です(拡張子は.mid)。しかしよく考えてみてください。Cubaseが扱うのはMIDIファイルだけではありません。オーディオファイルなども扱います。

現在、オーディオデータを含みながらも汎用性を持ったフォーマットとしてOMFファイルが存在しています。CubaseからOMF形式で書き出せば、冒頭でも名前が登場したSONARなどでも(Cubaseで作成したオーディオデータを含む)プロジェクトファイルを編集できるようになるのです。

他のソフトウェアに移行したいプロジェクトはOMF形式で書き出そう他のソフトウェアに移行したいプロジェクトはOMF形式で書き出そう
MIDIトラックの書き出しには対応してません。オーディオトラックのみ移行できる仕様です。

OMF形式での書き出しは簡単です。移行したいプロジェクトファイルが決まったら、「ファイル」メニューから「書き出し」をクリックし「OMF」を選択。「書き出しオプション」が表示されますので、任意のトラックを選択してOKボタンをクリックすれば完了です。

メニュー
オーディオトラックのみが表示される。
MIDIトラックは事前にオーディオトラックへの変換が必要です。

MIDIトラックは一旦オーディオトラックに変換してあげる必要があります。当然ですが、変換後も受け渡しが出来るのはプレインな元の情報だけですので、パンやエフェクトなどの情報は引き継がれません。 「なんだそれは!」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、このようなことはコンピュータの世界では序の口です。冒頭でcolladaという一般の人に馴染みのないファイル形式を挙げましたが、3Dの世界などでは互換性の面で、音楽編集とは比較にならないほどの苦労をします。

このomf形式も、真面目に取り組めば取り組むほど痛い目にあうでしょうが、それはまだ良い方だと思ってください。プラットフォームが変わっても、「ある程度開ける」のであれば御の字なのです。さらに言えばomf形式というフォーマットを知っているだけでも十分合格と言えるでしょう。特に「互換性」に関しましては、各分野でイライラさせられることも多いですので、少しでもその分野の普遍的なことに気づいたら、ワークフローや使用するソフトを定めて制作に集中いていくのが最善かと思います。

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